西島秀俊「オスカー候補」までの紆余曲折 “ルックス重視”の売り方に嫌気が差して…
3月27日(現地時間)、米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催が予定されている『第94回アカデミー賞』のレッドカーペットの上を西島秀俊(50)が歩く。濱口竜介監督(43)の『ドライブ・マイ・カー』は、日本の映画としては史上初の「作品賞」「監督賞」「脚色賞」「国際長編映画賞」の4部門でノミネートされている。全世界の映画ファン、村上春樹ファン(ハルキスト)に向けて西島の存在がアピールされる瞬間だ。アカデミー賞の2日後の29日は、西島の51回目のバースデーだ。スタッフと現地で祝杯を挙げるのだろうか。
西島がデビューしてから今年で31年目となるが、そのキャリアは決して平坦なものではなかった。デビュー当初を知る関係者たちは、「まさか彼がオスカー候補俳優になるなんて」と口を揃える。
1992年4月期のテレビドラマデビュー直後から、西島は胸の中にモヤモヤとしたものを抱えながらカメラの前に立っていた……と、親しい関係者は証言する。「今やっていることは俺がやりたいものとは違う」という違和感が常にあったという。
そんな思いが遂に爆発したのが、デビューから1年半後に出演した『あすなろ白書』(フジテレビ系)だ。西島はこのドラマで“同性愛者であることに悩む容姿端麗な財閥の御曹司”という難しい役を演じて注目を集めたが、密かに抱いていた深い悩みにもがき苦しんでいたという。