笑福亭鶴光(下)後輩や、この道を志す者にいつも優しく接してくださる
以降、吉本の座付き作家に近かった私は、同じ関西でも鶴光師匠とは直接仕事で関わることはありませんでした。そんな84年にオール阪神巨人さんの台本ブレーンになったことを報告に「ヤンタン」をお訪ねすると「阪神巨人のブレーン凄いがな! やったな、頑張りや!」と励ましていただき、数年後、私の構成していた番組に初めてゲストで来ていただいた時も「良かったな~。消えていく子がほとんどやけど、よう生き残った、えらいえらい」と肩をたたいていただきました。出演者の方にも「この子、素人の時にラジオに来てたんや。よろしゅう頼むわ」とうれしそうに紹介してくださり「また呼んでや」と人なつっこい笑顔で帰っていかれました。その後も特番などでお会いするたびに「元気でやってんな。聞いてるでー大活躍やがな!」「体に気つけや」とあの笑顔で陽気に声をかけてくださいます。
ラジオでは“エロかまきり”と呼ばれ、キワどいトークで人気を博していますが、“本職”の落語には真摯この上ない。東京と大阪の寄席でトリを務められ、現在も意欲的に活動を続けられています。39年前の初対面のあのご厚情は生涯忘れることはありません。後輩、この道を志す者にいつも優しく接してくださる鶴光師匠、これからも元気にご活躍されることを願っています。