故・橋田寿賀子さんの財団 経理事務員が現金を不正着服
「母ちゃん、くやしい」。ドラマであれば、こんなセリフなのかもしれない。
連続ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)などの脚本家で知られる、橋田寿賀子さん(2021年死去)が設立した一般財団法人「橋田文化財団」(東京)の経理担当事務員が財団の預金、現金を着服したとして、同財団が法的措置を検討していることが分かった。
同財団は1992年、<放送界に貢献しうる有望な新人を発掘すること等により、放送創作活動を振興し、もって我が国の文化の発展に寄与することを目的として>設立。「橋田賞」を創設し、優れたテレビ番組や俳優、放送関係者を表彰している。
財団のホームページによると、橋田寿賀子前理事長の死後、財団の通帳や現金出納帳から、経理担当事務員への個人宛の支出が確認されたことから調査を実施。すると、経理担当事務員が<預金・現金等を私的に利用するなどの不正行為をしたことを認めた>という。
同財団は具体的な手口や不正金額などについて公表していない。