「毎日かあさん」西原理恵子氏の娘が告発 浮かび上がる“実録エッセイ”と家族のあり方
ここ数年、SNSなどの発達によって「実録エッセイ作品」を目にする機会が増え、一部では家族を作品のネタとして扱うことの問題については度々議論されていたが、この問題について親子関係専門カウンセリングルーム「エムズルーム」代表の三浦くみ子氏に話を聞いた。
■子供に「人との境界線がわからなくなる」影響も
「人には人との間に境界(バウンダリー)というものがあります。漫画や作品のネタにされることで、知らず知らずのうちに無数の他者からその境界を平気で踏み越えられるということになり、自分という人格を確立できないということにもつながります。そして子どもの時から続けられると、人との境界がわからなくなり、さまざまな悪影響を及ぼす可能性も出てくるでしょう」
「毎日かあさん」同様に、同じ境遇の人から共感を得やすく、離婚に必要な手続きや解決方法などの事例を知るのに一役買っているブログやSNS漫画もある。
ここ数年でインスタグラムなどのSNSで自分で漫画を書いて発信するというスタイルも急増した。子育て系のものから、夫から自立するための奮闘もの、不倫された妻目線の離婚もの、毒親である母との決別や、メシマズ妻との関係性など内容は多岐に渡るが、中には個人が特定されそうな、踏み込み過ぎた内容もあり評価される実録エッセイ作品は、子供や家族などの犠牲によって成り立っている場合もあるという。