歌丸師匠が「竹千代君の面倒見させてもらっていいですか」と…
二つ目に昇進して、竹千代と改名したことを竹丸は気に入らなかったようだ。
竹丸(写真右)「私は鹿児島県人です。徳川家は薩摩の敵なんです。島津は関ケ原の合戦で負けて敗走してます。その後も、謀反の疑いをかけられて隠密を送られたり、さんざん嫌がらせをされたんです。鹿児島県人は家康が嫌いなの!(笑)」
竹千代(同左)「私はそれを知らなくて、師匠が、『おまえが決めたんならいいよ』とそっけなく言ったので、おかしいなあと思ってました。しばらくして、酒の席で師匠が酔って、『俺は家康が大嫌いなんだ』と言ったので驚きました。でも、名前入りの手拭いを発注しちゃったし、変えるわけにいかないし」
芸名を付ける時は、いろんなことを考慮しなくてはいけないのだ。
竹丸「私が演じてる歴史ものの主人公は、明智光秀、石田三成、西南戦争の西郷さん、箱館戦争の榎本武揚と、敗者ばかりなんです。敗者の美学というか、ロマンが好きでして」