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松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

怒りはつねにそばにある 何に?社会や政治や日常の理不尽すべてに

公開日: 更新日:

■お好きに呼んでちょうだい

 駆け出しの頃はスタジオ代の捻出にさえ四苦八苦していたぼくだが、気づけば久しく「生活に困ってない」。確かに。でもね、ちょっといい車に乗って、ちょっと高いワインを飲むくらいじゃ、怒りは消えないものでしょう? と逆に聞きたくなる。シャンパン社会主義者、リムジン・リベラル、ハリウッド左翼、何とでもお好きに呼んでちょうだいな。

 そんなぼくが毎週木曜にコラムを連載することになった。先日酒場で邂逅した中森明夫さんにお伝えしたところ「松尾潔が日刊ゲンダイ? 堕ちたね~」と、氏ならではのとびっきり辛口のエールを拝受した。たまたま同じ店に居合わせたのは、若き日の愛読書「優しいサヨクのための嬉遊曲」の島田雅彦さん。スリーショット写真はもちろんツイートした。いささか出来過ぎの船出である。

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