志垣太郎さんの訃報が他界後9カ月以上経過してからになった理由
家での呼び方は「とうちゃん」「かあちゃん」
「とうちゃんは、かあちゃんに一目惚れし、6年越しの思いを実らせて結婚したそうです。今も家では仲がよくて、とうちゃんや僕の健康のことは本当に気を使ってくれる」>
そのとうちゃんの急死をかあちゃんと匠が受け止めることができないのは納得、無理もない。
おふくろメシを聞くと鶏の唐揚げ。締めくくりはこうだった。
<「僕もとうちゃんもリビングで空揚げが出るのを首を長くして待っていることも多い。とうちゃんはワインやビールを飲みながら」>
志垣さんは無類の酒好きだった。インタビューコラム「涙と笑いの酒人生」には2度ご登場いただいた。2度の登場は長期連載の中で数えるほど。ちなみに5年前の2度目の時は赤ワインを飲みながら、だった。
勝新太郎、石原裕次郎らスターが健在だった頃に芸能界の酒豪番付では「東小結」。とくに勝新にはかわいがられ、競うようにブランデーを飲んだこともあった。最高は3時間で日本酒を4升半飲んだというから、飲みっぷりは大関か横綱クラスだったかも。
陽気にグラスを傾ける志垣さんの姿が目に浮かぶようだ。
(文=峯田淳/日刊ゲンダイ)