皇室SNS活用はバッシング対策か、国民の理解を深めるツールか…天皇陛下が示した重要な視点
SNS活用の導入は眞子さんの結婚報道がきっかけになっているだけに、バッシング対策のほか、これまで積極的に行われていなかった皇室に関する正しい情報の発信が目的と捉えられている。だがこれまでの傾向から、フェイクニュースに対して反論という形をとることで炎上を招くことが懸念されるなど、皇室がSNSを運用する難しさも指摘されている。
《皇室の在り方や活動の基本は、これまでもお伝えしているとおり、国民の幸せを常に願い、国民と苦楽を共にすることであると思います。そして、時代の移り変わりや社会の変化も踏まえながら、状況に応じた務めを果たしていくことが大切であると思います。皇室を構成する一人一人が、このような役割と真摯に向き合い、国民の幸せを願いながら一つ一つの務めを果たし、国民と心の交流を重ねていく中で、国民と皇室との信頼関係が築かれていくものと考えております》
天皇陛下は誕生日会見でSNSについて問われ、このようにコメントされた。
「眞子さんの結婚に関して、皇室と国民の間で少なからず溝ができてしまったのは確かです。しかし、バッシング対策や正しい情報の伝達という以前に、陛下がお話しされたように、国民の幸せを考え、苦楽をともにしていくという基本に立ち返らないと、国民とのコミュニケーションに齟齬が生じる可能性も出てきます。実際にSNSを運用するのは皇族方ではなく、宮内庁の役人です。英国など海外の事例も参考にしながら、宮内庁は今後の国民と皇室の間で良好な関係を築くという観点でSNSを運用していく必要があるでしょう」(皇室ジャーナリスト)
皇室がSNSで情報発信することが、果たして国民との信頼関係の構築に寄与するのか。