28年ぶりに赤信号劇団公演が復活! 3人とも柄にない役をやってます
作・演出は人間の業や悲しさ滑稽さを描かせたらピカイチと定評のある桑原裕子さんにお願いした。幼い頃を「ひょうきん族」を見て過ごし、赤信号をリスペクトしてくれていた桑原さんは二つ返事で引き受けてくれ、「誤餐」という素晴らしい脚本を書いてくれた。
物語は遠雷が響き一雨来そうなある日の午後、出張から帰宅した大学教授(渡辺正行)が妻の浮気相手の居酒屋主人(小宮孝泰)と鉢合わせ。そこに教授の昔の恋人(室井滋)がやってくる。さらにその現在の夫で土建屋業の教授の幼馴染み(ラサール石井)が、教授の若妻(那須凛)にバイクでひかれ運び込まれ、そこに室井の息子(岩男海史)や、セクハラで辞めさせられかけの教員(若狭勝也)もやってきて、午餐は間違いだらけの“誤餐”と化して行く。
教授という設定、受け身の芝居。リーダー渡辺には柄にない役だが、これが実にいい。私が見たリーダーの芝居では一番であろう。軽佻浮薄な浮気相手、豪放磊落な土建屋。小宮も私も柄にはないが、あえての設定はかえって当て書きのようにハマった。
演者みんなが光り、絡み合う。上演中です。当日券も若干枚あり。目撃下さい。