旧安倍派「石破降ろし」フルスロットルのワケ…恨み骨髄!引き金は森友文書の開示決定だった
自民党の衆院1期生に商品券を配布した問題で、石破首相が与野党の集中砲火を浴びている。石破首相は「政治活動に関する寄付ではない」と違法性を否定するが、公邸で催した会食がきっかけだから限りなくグレーだし、世間の心証は真っ黒だ。この展開にニンマリなのは、恨み骨髄の旧安倍派の面々。裏金集団による「石破降ろし」の流れに棹をさしている。
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「石破降ろし」の急先鋒に立ったのは、裏金議員の西田昌司参院議員。改選を迎える夏の参院選をにらみ、12日の参院議員総会で「今の体制では全く戦えない。総裁選を実施し、新たなリーダーを選び直さないといけない」とのろしを上げた。その翌日、商品券配布問題が露呈。シメシメの展開となった。
「総理主催の会食で、土産として商品券を渡すのは慣例。当選回数が多いほど、額が積み上がっていく」(自民ベテラン議員)という。長らく総裁派閥だった旧安倍派からすれば勝手知ったる流儀だろうが、そこは頬かむり。
石破首相が会長を務める党鳥取県連所属の舞立昇治参院議員は16日の地元会合で、「歴代の首相が慣例として普通にやっていたこと」とフォローしたものの、後の祭りだ。
毎日新聞の世論調査(15、16日実施)によると、商品券配布を「問題だと思う」との回答は78%に上り、「問題だとは思わない」の12%を大きく上回った。内閣支持率は前月比7ポイント減の23%に急落。岸田政権末期の水準に並んだ。
■商品券配布問題にニンマリ
高額療養費制度の改悪はスッタモンダの末に凍結し、年金制度改革をめぐってもドタバタしている。石破政権のメチャクチャな国会運営に振り回される世間もウンザリしているが、裏金集団の旧安倍派の連中が義憤で動くとは考えられない。「旧安倍派幹部は、森友学園問題への石破総理の対応に怒り心頭。巻き返すタイミングを虎視眈々と狙っていた」(与党関係者)というのである。
第2次安倍政権の屋台骨を揺るがした森友問題をめぐっては、1月末に大きな動きがあった。国有地売却に関する財務省の公文書改ざんをめぐり、大阪高裁が関連文書の不開示決定を取り消し。改ざんを強いられて自死した元近畿財務局職員の妻の赤木雅子さんが起こした訴訟だった。