大谷「投手復帰」先送りの落とし穴 《納得してるし、打者を優先的に仕上げる時間ある》とは言うが…
「プラン通り、順調にきていただけに、間を空けてもいいんじゃないかという判断と思う。僕自身、納得していますし、打者を優先的に仕上げる時間があった。体力的にもよかったと思います」
大谷翔平(30=ドジャース)が14日の記者会見で、こう言った。2月26日を最後にブルペンに入らず、投手としての本格的な調整を中断していることに関してだ。
本人は「納得している」とか「良かった」とプラスにとらえているものの、本当にそうか。
代理人のネズ・バレロ氏は、大谷が2度目の右肘手術をする前、自ら会見を開いてこう言っている。
「彼(大谷)は投げることが大好き。二刀流を長く続けることが重要なんだ。ここ数年のように(投打)両方続けていくことは疑いようがない」
大谷にとって、試合で投げて打つのは当たり前。二刀流をやることが自然だし、プレーする上での大きなモチベーションになっているのだ。
昨年は打者専念で本塁打王と打点王の二冠を獲得、メジャー史上初の50本塁打‐50盗塁を達成して3度目のMVPに選ばれた。打者としてチームのワールドシリーズ制覇に大きく貢献したが、右肘手術明けで投げたくても投げられなかった。打者に専念する以外の選択肢はなかった。