新型コロナウイルスの陰謀論を信じる人の特徴は? 日本での研究結果が
新型コロナウイルスのパンデミックは、感染症の脅威だけでなく、陰謀論の拡散という問題も引き起こしました。陰謀論とは、重要な出来事や社会現象について、ある特定の権力者が秘密裏に悪意を持って実行しているという理論です。
例えば、「新型コロナウイルスは実験室で作られた生物兵器だ」といった説が挙げられます。
欧米で行われた研究によれば、教育水準や所得水準が低いほど、陰謀論を強く信じる傾向が示されていました。しかし、日本人を対象とした研究は限られていました。そのような中、日本における陰謀論の特徴を検討した研究論文が、プロスワンという科学誌に、2024年12月30日付で掲載されました。
この研究では、16~81歳の日本人2万8175人が対象となりました。研究参加者に対してアンケート調査を行い、新型コロナウイルスに関する陰謀論の信念を、「強く同意する」から「全く同意しない」まで、5段階で評価しています。また、「強く同意する」および「やや同意する」と回答した人を、陰謀論を信じていると定義し、その信念形成に影響を与える要因が分析されました。