(9)楽しく暮らすには、自分を縛るような「こだわり」は手放すにかぎる

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■いつまでも体も心も柔らかくしておかなくちゃね

 そんな自分の進歩を邪魔するのが“こだわり”だと中尾さんはいう。

「自分のこれまでの実績とか常識っていうのは、一歩間違えると変な“こだわり”を生んでしまうことがある。自分でいうのもなんだけど、私にはあんまり“こだわり”っていうものがないんですよね。芸能人はこうあるべきだとか、年長者はこうあるべきだとか、逆に年少者はこうあるべきだとか……。私はあんまり偉そうにはしないタイプだと思うし、老若男女を問わず、まわりの人のアドバイスにも素直に耳を傾けられる。いままでこうやってきたとか、これ以外に選択肢はないっていうような“こだわり”は、なんでも自分流にしなければ気がすまなくなるし……。

 それって、とくに高齢になると大変ですよ。まわりの人との距離を広げてしまいかねない。結果として、自分を不自由にすることになるんですよ。だから、私はまわりの人に任せられることは躊躇なく任せていますし、お願いすることは頭を下げてお願いする。変な“こだわり”に縛られているとしんどい。手放してしまうとラクでいいですよ。本当に……。そうやって柔軟に考えたほうが絶対に楽しく暮らせる。とにかく偉そうにしないで……」

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