「1980年代女子プロレス」再ブームの背景 クラッシュ・ギャルズら“レジェンド”たちの周年記念も続々
そんなジャガーの教え子・井上貴子(53)も、デビュー35周年を迎え、11月21日東京ドームシティホールでメモリアルイベントを開催。井上が所属する「LLPW-Ⅹ」の代表取締役の神取忍(58)もジャガー、アジャコング(53)と並ぶレジェンド枠のトップ3にして現役。全盛期を知らない若者層からの人気も高まっているという。
■若者がYouTubeで魅力に気づいた
令和以前の女子プロ選手が人気の理由を、女子プロ取材歴32年、「1985年のクラッシュ・ギャルズ」(文藝春秋)で“3人目のクラッシュ”として登場する伊藤雅奈子氏は「YouTubeの影響」と、こう分析する。
「視聴デバイスがテレビからデジタルに変わり、若年層がYouTubeを中心に過去の映像を今の女子プロと同じ目線で見始めたのです。80年代の敗者髪切りデスマッチ、90年代の金網デスマッチ、2000年代以降の団体乱立期、北斗晶さんの現役時代、レジェンドたちが命を削っていた20代の激戦の凄さに触れ、改めてファンになっている。今の女子プロの華やかさとは異なる、当時の女子プロのパワー、しかも、いまだにリングでも若い選手に劣らない実力に魅了されている。ある意味、音楽の80年代シティポップブームと近い現象と言えます」