著者のコラム一覧
碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

二階堂ふみ主演「Eye Love You」(TBS系)テオ君の可愛らしさがハンパじゃない!

公開日: 更新日:

 二階堂ふみ主演「Eye Love You」(TBS系)には大きな特色が2つある。まず、ヒロインの侑里(二階堂)が、他者の心の声が聞こえる「テレパス」の能力を持っていること。そして、恋の対象がテオ(チェ・ジョンヒョプ)という年下の韓国人青年であることだ。

 見ていると、「マカロニ・ウエスタン」を思い出す。1960年代から70年代にかけて人気を博した、イタリア製の西部劇だ。クリント・イーストウッド主演「荒野の用心棒」などがあった。

 このドラマ、いわば日本製の韓国恋愛ドラマのようなものだ。なまじ相手の本音が分かってしまうため、恋愛を遠ざけてきた侑里。しかし、テオは韓国語なので心の声は理解できない。誤解や気持ちのすれ違いはあったが、ようやく自分も好きだと伝えることができた。やや現実離れしている侑里の純情ぶりも、「和製韓流ドラマ」だと思えばほほ笑ましい。

 それにしても、「テオ君」の愛玩動物的可愛らしさが半端じゃない。キュートなキャラクターは韓国恋愛ドラマには必須。日本人俳優がキラキラした目で「僕は侑里さんの特別になりたいです!」などと言ったら、テレくさくて見ていられないだろう。韓流、恐るべし。

 人の心を読む能力が登場する韓国ドラマには「君の声が聞こえる」などがあるが、本作は三浦希紗と山下すばるによるオリジナル脚本だ。

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