麒麟・川島明は今や「スーパーMC」の域 芸の弱点克服のために磨いた“ワードセンス”が最大の武器
2024年のお笑い界で最大のニュースと言えば、松本人志が活動休止に入ったことだ。ここまでほぼ丸1年間、彼はテレビなどのメディアから姿を消していた。
その結果として、空いた穴を埋めるように下の世代の芸人がどんどん台頭して、勢いを増してきた感がある。
数多くいる吉本興業の中堅芸人の中でも、昨年さらに飛躍したのが千鳥、かまいたち、そして麒麟の川島明である。いずれも実力派のMCとしてテレビでは欠かせない存在となり、幅広い世代に支持されている。
川島は低音の美声の持ち主だが、芸人としては声が通りにくいという欠点もあった。ただ、彼はその弱点を克服するために、言葉の切れ味をどこまでも鋭くすることを目指した。その結果、ズバッと一言で笑いを取る「ワードセンス芸」の第一人者となった。
芸人でありながら、落ち着いた口調で話すことができて、見た目からも品の良さを漂わせている彼は、お笑い色の強い番組もそうではない番組も、幅広く対応できるスーパーMCとなった。