「美白の女王」鈴木その子が急死
■2000年12月
2000年12月、当時「美白の女王」として独特なキャラクターがバラエティーなどで受け、テレビで引っ張りだこだった鈴木その子。暮れも近づいた6日夜、訃報が届き、大騒ぎとなった。68歳だった。
6日夜、東京・浜松町の美容健康食品会社「トキノ」本社で同社の社長が会見を開いた。集まった記者たちに突然、告げられたのは同社の名誉会長を務めていた鈴木の死だった。
彼女は風邪をこじらせて、1週間前から都内近郊の病院に入院していたが、肺炎を併発し、5日午前4時45分に帰らぬ人となった。死の前日の晩にも病室に届けられた寿司の出前を平らげ、元気な様子を見せていたというから、まさに急死であった。
6日午前にはすでに夫や娘のほか数人の社員だけで、荼毘(だび)も密葬も終わった後。この報告に記者からは驚きの声が上がった。
学習院女子短大家庭生活科で食品化学を学んだ後、53年に結婚して専業主婦になるが、料理好きが高じ、71年に銀座にレストラン「トキノ」をオープンする。だが、76年に20歳の長男が無理なダイエットが原因でマンション5階のベランダで脳貧血を起こし、転落死する。