皮膚が色を感じる不思議 タンパク質「オプシン」が作用か

公開日: 更新日:

 人は光や色を目で知覚している。当たり前のようだが、その知覚している光はそもそも電磁波の一種で、固有の周波数(振動数)がある。つまり、振動するエネルギーを目でとらえているのだ。「皮膚は『心』を持っていた!」(青春新書)の著者で、桜美林大学リベラルアーツ学群の山口創教授(人間科学)はこう言う。

「人間が目でとらえることができる光を可視光といいます。可視光には波長の長いものから短いものまであって、その周波数の振動を赤、橙(だいだい)、黄、緑、青、藍、紫など連続的な『色』として認識しているのです。ちなみに波長の短い紫は1秒間に約750兆回の振動数があり、最も波長が長い赤は1秒間に約450兆回の振動数があります」

 可視光より波長が長い赤外線や波長が短い紫外線は、目で見ることができない。ところが「皮膚」という臓器(感覚器)は、赤外線であれば温かく感じたり、紫外線であれば防御するメラニン色素を作ったりと、反応している。可視光にも振動するエネルギーがあるのなら、皮膚も色を感じることができるのではないだろうか。


 人間は目隠しをしていても、赤い部屋と青い部屋では、脈拍や血圧に変化が出るという実験の報告があるという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸300億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」