じゃこは単にじゃこにあらず…どろめ、釜揚げ、かちりといろいろ
飲み友達に会うために、高知県安芸市に出かけた。70代の友達は全く変わらずの元気ぶりだったが、当時一緒に飲んでいた仲間たちが病気やらなんやらで飲み屋に顔を見せず(見せられず)、会わなかった4年という歳月を感じさせられた。
安芸といえば、ちりめんじゃこ。ごめん・なはり線安芸駅構内に併設されている「ぢばさん市場」は、地元の魚、野菜、加工食品、総菜、弁当、パンなどがずらり並ぶ、すてきスポットなのだが、もちろん“おじゃこ”もよりどりみどり。
安芸に行くまで、私にとって、ちりめんじゃこは、単なるちりめんじゃこだった。ところが、さにあらず。“おじゃこ”は、どろめ(生しらす)、釜揚げちりめん(どろめを100度ほどのお湯で茹で上げたもの)、ちりめんじゃこ(釜揚げちりめんを天日干しし、水分量をどろめの6割くらいまで落としたもの)、かちり(ちりめんじゃこをもっと乾燥させたもの)と、さらに種類が分かれる(安芸の皆さん、もっと種類があるようなら、教えてください)。ドロッ、フワッ、カチッ、と食感が違って楽しい。
何度も通っていた時にはなかった「東風ノ家」に今回は泊まった。築80年の古民家を利用したゲストハウスだ。「ぢばさん市場」で、かちりやカツオのサク(大きいのが500円!)、トマトを買い、東風ノ家で堪能。高知・土佐山田町(香美市)のクラフトビール「TOSACO」も一緒に。
「1カ月滞在しているんです。ワーケーションで」と話す同宿の男性が、心底羨ましかった。
(和)