「モナリザ」の背景の橋を特定!「ロミート・ディ・ラテリーナ橋」こそ「モナリザ橋」
レオナルド・ダビンチの歴史的名画「モナリザ」では、女性モデルの左肩の背景に4つのアーチを持つ橋が描かれている。この橋が最近、専門家によって特定され、話題だ。
これまで謎だった橋を特定したのは、歴史家のシルバノ・ビンチェティ氏。現在は大部分が崩れ落ちて廃橋となっている、トスカーナ州ラテリーナの「ロミート・ディ・ラテリーナ橋」こそ「モナリザ橋」だという。
ダビンチがモナリザを描いたのは16世紀初頭、枢機卿チェーザレ・ボルジアとフィレンツェ共和国の政治家ピエロ・ソデリーニの下で仕事をしていた頃だ。2人はアルノ川の近くに住んでいたことから、モナリザの背景はアルノ川周辺と推定されていた。
これまでいくつかの橋が候補に挙がっていたが、いずれも橋を構成するアーチの数が違っていた。
ビンチェティ氏はドローンで撮影した写真を基に、ラテリーナの川の両岸の距離と、ロミート・ディ・ラテリーナ橋に残存するひとつのアーチの大きさを測定した結果、この橋に4つのアーチがあったと数学的に割り出し、この橋こそ「モナリザ橋」だと特定した。