木原誠二官房副長官 妻の前夫「怪死」事件…再捜査を求める遺族の涙と“陰の総理”への不信感

公開日: 更新日:

「私は、ただ真実が知りたいのです」──遺族は涙ながらに訴えた。週刊文春が3週連続で詳報した木原誠二官房副長官の妻の前夫・安田種雄さん(享年28)の不審死事件を巡り、遺族が20日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開き、17日付で所轄の大塚警察署長に再捜査を希望する上申書を提出したと報告した。種雄さんの父親(70)は嗚咽まじりに「テレビ局や新聞社の皆さまには、この事件に関心を持って広く報じていただきたい」と呼び掛けたが、その願いは大手メディアに届くのか。

【写真】この記事の関連写真を見る(14枚)

 ◇  ◇  ◇

 種雄さんの遺体は2006年4月、東京・文京区大塚の自宅で発見。第一発見者は父親だった。ナイフを頭上から喉元に刺したとみられ、死因は失血死。警察は当初、自殺と判断したが、父親は動機が見当たらず、現場の状況にも不審点を抱いていた。

「右太ももの20~30センチ先には細長いナイフがきちんと置かれていました。傷は喉元から肺にまで達していた。自分をそんなふうに刺した上で足元にナイフをきちんと置いてから絶命することがあり得るでしょうか」(父親)

 12年後の18年4月、警視庁捜査1課が再捜査を開始したが、たった1年足らずで突然、父親は捜査の縮小を告げられたという。以降、遺族への警察からの連絡は途絶えたまま。種雄さんの最後の足取りの手がかりとなる本人の携帯電話も返してもらえていない。

 事件当時、種雄さんは夫婦関係が悪化。離婚の話が出ていた。妻は後に銀座のホステスとなり、14年ごろに再婚。その再婚相手こそ岸田首相の側近で「陰の総理」と称される木原氏だ。文春は、木原氏の妻が再捜査時に事件の重要参考人として事情聴取や家宅捜索を受けていたと報道。木原氏の愛人が、木原氏本人から「俺がいなくなったらすぐ(妻が)連行される」と聞かされたことを知人に打ち明ける音声もネットに公開した。

 妻の父は警視庁の警察官。加えて木原氏の家族ということで妻に対する捜査のハードルが上がった──それが文春の見立てだ。会見では種雄さんの遺族も、妻への不信感をにじませた。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…