将来つきたい職業「看護師22位→5位」のなぜ?…今どき小学生の世知辛いリアル
都内の大学病院に勤める女性看護師はそう言ってほほ笑むが、生活経済ジャーナリストの柏木理佳氏はこう話す。
「最近は文系の学部なのに看護師を目指すなんて大学生も増えていて、もちろん社会貢献したいという高い意識も持っています。が、資格を取って手に職をつけたら食いっぱぐれない、夜勤もあるから比較的高給とか、人手不足なので結婚・出産後も自分のペースで働きやすい……そんな理由を挙げるリアリストの方が多い印象です」
■“資格職”“技術職”を選びたがる小学生
ちなみに、小6女子の3位は「保育士・幼稚園教諭」で、4位は「医師(歯科医師含む)」「パン屋」「美容師」が並んでいる。
「上位はいずれも“資格職”“技術職”です。日本経済は右肩下がりで、どこでも食べていける技術を身につけて自立した方がいい。そう教育している親も少なくないはずです。大人たちが抱える将来の不安を、小学生も感じ取っているのかもしれません。今の小学生ならスマホやタブレットで簡単に情報収集できますし、世相をよく分かっているのでしょうね」(柏木理佳氏)
都内のある小学校教諭は「算数とか理科が得意な男子児童が『将来は気象庁に勤める』って話していたんですよ。理由を聞いたら、『気象大学校は入学金も授業料もタダだから』と。しっかりし過ぎでしょ」と苦笑いする。リアリストにもほどがある?