川崎で50年「やきとり泉家」のオーナーがくぐり抜けた“切った張った”の荒っぽい時代

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「手を広げないことと危ない連中とは関わらないこと」

 人が集まるところにその筋の関係者も集まってくる。世は高度成長の名残。京浜工業地帯の大企業の社員が毎晩押し寄せたという。「そりゃあ、すごかったよ。夜なんか人がいっぱいで歩けなかった」。そんな時期に藤木店長も勢いに乗って異なる業態の居酒屋を出店。「でも、60歳の時にやめて、焼き鳥一本にした。その方が間違いないだろ」。確かに焼き鳥が嫌いだという人に会ったことはない。

 長く続ける秘訣は「手を広げないことと危ない連中とは絶対に関わらないこと」。口で言うのは簡単だが、なかなか大変だと思いますよ。強固な意志が不可欠だ。

 ここで名物ハツ刺し(200円=写真)2本と酎ハイ(400円)を追加。このハツ刺しが絶品。シャッキリした歯ごたえとネットリしたコクがたまらない。最近の客層は変わった?

「うちは昔から変わらないね。会社関係が多い。上司が部下を連れてくると、その部下がまた後輩を連れてくる。そうやって続いてる」

 理想的だ。話している間も2~3人の客が引きも切らず入ってくる。カウンター裏のテーブル席は、ほぼ満席。さすがにコロナ禍は大変だったでしょ?

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