東京都知事選で物議かもしたポスター問題 選挙制度の見直しは必要なのか?
七夕に行われた東京都知事選。現職の小池百合子氏が3選となりました。今回の選挙では、政見放送の多様性だけでなく、立候補者の乱立による選挙ポスター掲示場所の不足、都知事選と関連性がない(薄い)ポスターの掲示や選挙ポスターのデザインなどが論議を呼びました。
もともと選挙ポスター掲示板は、候補者を周知する目的で設置しています。選挙ポスター掲示板があることにより、有権者は、それを見て候補者の存在を知り、顔を知り、政策に興味を持ち、投票の参考にしています。その意味では確かに選挙ポスター掲示板は、選挙において国民の知る権利に資するものといえます。
その一方で、公職選挙法上、選挙ポスターの内容を特段規制する定めを置いていません。候補者の顔写真を載せなければならないわけでも、政策に関連づけたものでなければならないわけでもありません。
そして選挙管理委員会は、事前に選挙ポスターの内容をチェックすることもできない仕組みとなっていますので、わいせつポスターに事前に気づくこともできません。