著者のコラム一覧
髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

日本の「人質司法」はなぜ変わらないのか…カギは裁判所にある

公開日: 更新日:

 6月11日、刑事弁護を主戦場とする弁護士数人が、「取調べ拒否権を実現する会(RAIS)」を設立したと発表しました。この会は、「人質司法を日本からなくすこと」を目的に設立されたといいます。これを機に「人質司法」の議論が高まることを望みたいです。

 俗にいう「人質司法」とは、容疑を否認したり供述を黙秘したりする被疑者・被告人に対し、長期間にわたる身体拘束を行い、自白を強要するような捜査機関の取り扱いを批判的に表現した用語です。

 被疑者・被告人には「無罪の推定」が及び、有罪判決が確定するまでは「罪を犯していない人」として扱わなければなりません。また、被疑者・被告人には、「黙秘権」が保障されており、取り調べに対し黙秘することができます。しかしながら、容疑を否認したり、黙秘権を行使する被疑者・被告人に対して、有罪が確定していないにもかかわらず、ただ自白を得るために長期間の身体拘束が行われることが普通に行われているのです。実際、私が担当した被疑者・被告人からも、長期間身体拘束を受けつつ、あの手この手で自白するように「説得」を受けた話をたびたび聞かされます。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    元ソフトバンク「伊奈ゴジラ」の転落人生…淡路島で盗み84件総額472万円、通算5度目の逮捕

  3. 3

    大関・大の里すでに「師匠超え」の鋼メンタル!スキャンダル報道もどこ吹く風で3度目賜杯

  4. 4

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  5. 5

    テレ朝に“ナスD”超え「1億円横領」続々の過去…やりたい放題で解雇された社員のヤバい所業

  1. 6

    東洋大姫路・岡田監督が吐露「本当は履正社に再任用で残る予定で、母校に戻るつもりは…」

  2. 7

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  3. 8

    山下智久「正直不動産」映画化でひと儲け狙うNHKに「甘い」の声も…山P人気は下降気味

  4. 9

    レイズ看板選手「未成年への性的虐待容疑」で逮捕も…ドミニカは殺人も銃撃も「無罪放免」の実態

  5. 10

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在