加藤勝信氏の目玉政策は安倍&岸田の“特級呪物”…アベノミクスの精神×所得倍増を空念仏の仰天

公開日: 更新日:

「アベノミクスの精神」×「所得倍増」

 極めつきは、アベノミクスの継承だ。長年にわたる異次元の金融緩和のせいで今の「安いニッポン」になってしまったのに、加藤氏は「安倍総理と一緒にアベノミクスを推進してきた。私の中にその精神が染み込んでいる」と言ってはばからなかった。

「日本の労働者の賃金が欧米諸国などに比べて圧迫されているとの問題意識は悪くありません。しかし、なぜ足元の低成長を招いたのか、どうやって所得倍増するのか、今までの政策の総括も具体的な道筋も見えてこない。極端なことを言えば、所得倍増は、再び高度経済成長に戻すか、企業の付加価値に占める人件費の割合である『労働分配率』を引き上げるか。高度経済成長期に戻すのは、まず無理です。一方、労働分配率を上げるにしても、文字通り所得倍増なら企業の取り分が減る。加藤さんに財界と縁を切る覚悟はないでしょう。アベノミクスに哀愁を感じている空念仏に聞こえます」(経済評論家・斎藤満氏)

 岸田首相の所得倍増は看板倒れで、アベノミクスはいびつな経済構造を生んだ。加藤氏の目玉政策はいわば、安倍・岸田政権で成仏できなかった「特級呪物」だ。祓った方がいい。

  ◇  ◇  ◇

 国会議員初の「人生100年時代」の提唱者を自称する進次郎氏。●関連記事『【もっと読む】小泉進次郎氏「死ぬまで働け」戦慄の年金プラン “標準モデル”は萩本欽一…なんでそうなるの?』では、思い描く社会保障プランの危うさを詳報している。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 2

    小芝風花は大河「べらぼう」とBS時代劇「金と銀2」“NHK掛け持ちW主演”で大丈夫なの?

  3. 3

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?

  4. 4

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  5. 5

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  1. 6

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 7

    吉沢亮のアサヒビールだけじゃない!業界別CM「絶対NG」のタレントたち…ケンカ、運転事故、不倫はご法度

  3. 8

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 9

    【福井県おおい町】名田庄の自然薯そばと「大飯温泉」

  5. 10

    確率2%の抽選で10万円で永住権を手にした在米邦人が語る 7億円「トランプ・ゴールドカード」の価値