名古屋市長選に見る「組織票の終焉」…敗北の大塚耕平氏は愛知&埼玉両県知事の応援がアダに?
「減税については『効果を検証し判断』という煮え切らない姿勢だった点と、そもそものデマの背景には応援代議士らの存在が大きい。国民民主党を支援政党とする市民からも《大村知事が支援するなら広沢さんにする》という声は少なくなかった。大村秀章愛知県知事と河村前市長は『あいちトリエンナーレ2019』騒動で対立。市民は河村派ですからね。また組織票に頼ることは関係する政党の政治家などが応援に入りますが、その人物に好感度があれば別ですが、ネットで批判の多いキャラクターなら応援がアダになる。兵庫県知事選の22市長が出席した“机叩き”会見と同様です」(前出の地元政治部記者)
大塚氏は「移民推進派」や「増税派」などとネット上で出回り、本人が否定していた。だが、拡散にとどめを刺したのは、埼玉県知事の大野もとひろ氏が応援に入った後だ。埼玉は川口市のクルド人と地域住民との軋轢が問題になっており、ネットでは大野知事の対応に疑問を抱く層も少なくない。さらに20日には立憲民主党の有田芳生衆議院議員が自身のⅩで、《名古屋市長に政策通の大塚耕平さんが当選しなければ、「トリックスター政治」が一時ではあっても、形を残してしまいます。それは歴史の停滞です。大塚さん、頑張ってください》と投稿し、河村市政を批判。SNS上では有田氏の投稿が大量に切り取られ、広沢派の応援の糧にされていた。