「離婚で大金払う? 勘弁してよ」運試しで結婚、年下妻からの“三下り半”を待ち望む50男【冷酷と激情のあいだ~男性編~】
50代、この結婚は最初からうまくいかないと思っていた
「冷酷と激情のあいだvol.224〜女性編〜」では、夜の生活にまつわる苦痛を理由に新婚4カ月目、すでに夫との離婚を考えている真理恵さん(39歳・仮名)の切実な悩みをお届けしました。
では夫であるショウジさん(54歳・仮名)は、妻との結婚生活についてどんな気持ちでいるのでしょうか。
【冷酷と激情のあいだ~男性編~】
「真理恵との結婚ですか? 最初からうまくいくわけないって思っていましたよ。
僕は50代ですけど、これまで一度も結婚をしたことがないんですね。僕にとって他人と一緒に生活をするのは、ストレス以外の何物でもない。
過去には同棲もしましたけど、同じ家に誰かいるっていうだけでストレスがすごかったんで。一生独身でもいいやって思いながら生きてきました」
結婚生活に、最初から何の期待もないと強調するショウジさん。それでも結婚した理由は「運試し感覚で、なんとなくプロポーズしたらOKをもらえたから」と言います。
なんとなく結婚したけれど
「なんとなく結婚してみようかなって気になったんですよ、真理恵とは。
真理恵は15歳年下でまだまだ若いし、顔やカラダが、俺の好みっていうのが大きかったんですよね~。
それで真理恵となら一緒に住んでもストレスにならないかもって、一瞬思っちゃった。
でも実際に住んでみたら、全然違う。ストレスばかりですよ。やっぱり独り身のほうが気楽だと痛感している次第です。
でもまぁ、そもそもダメ元で結婚しているし、そのうち別れるんじゃないですか? だったら、今のうちに“夫婦”ってものを、味わっておこうかな~って思ってます。いろいろな面でね」
そう遠くない未来に離婚をするだろうと、笑いながら口にするショウジさん。
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自分からは離婚を切り出さない
もしも真理恵さんから離婚を切り出された場合には、即応じるつもりでいるそうです。
「僕、50代の今でも、まだまだ夜の遊びもしたいんですよねぇ〜。やっぱりずっと“現役”でいたいじゃないですか。
残念ながら結婚しちゃったので、そういう店に行けなくなっちゃった。仕方ないから真理恵を抱いているけれど、退屈なんですよ、やっぱり。
離婚したら、またそういうお店で女の子たちと、はっちゃけて遊べるんだよな~って想像しちゃうんですよね。
でも僕から離婚しようとは言わないですね。
財産分与とか、真理恵の新生活資金とか、いろいろお金がかかるでしょ? 真理恵に大金を払うのはもったないですよ。
だったら、お店の女の子たちにパーッと使いたいですよ。
だから、真理恵が自分の意思で家を出ていくまでは、僕からは何も言うつもりはないんです」
結婚はもういいや
最初から幸せな結婚を夢見ていたわけではないからこそ、夫婦仲がイマイチな今も悲観していないとショウジさんは言います。
「今回、真理恵と夫婦になってみて『結婚ってこんな感じなのか』っていうのはだいたいわかりました。もういいです。結婚は。
バツイチになっても僕はまったく構わないや。
やっぱり僕はひとりで気楽に生活をするのが性分に合っているみたいだし、人肌が恋しくなったらお店に行って遊べばいいしね。
離婚したあとには、今よりも気楽に自分らしい人生を歩んでいきたいなって思いますね」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。
まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
(並木まき/ライター・エディター)