「エンゲル係数」43年ぶり高水準の衝撃…故・安倍元首相は「生活スタイルの変化」と持論を展開していた
■国会議員にはカツカツの庶民生活など理解できない
ちなみに「エンゲル係数」について物議を醸す発言をしていたのが故・安倍晋三元首相だ。
例えば2017年2月の衆院財務金融委員会。野党議員が第2次安倍政権発足前の2012年と、発足後の2016年の「エンゲル係数」を比較し、「食料品価格の上昇、これは円安と消費税増税が影響を与えている(略)安倍政権のもとでエンゲル係数がここまで上がってきていることについて、安倍政権の政策がこの一因になっている。こういう受けとめ、認識はございますか」と質問。
すると安倍氏は「エンゲル係数の経年変化については、物価変動のほか、食生活や生活スタイルの変化が含まれているものと承知をしております(略)エンゲル係数が上昇した背景としては、天候不順などの影響による生鮮食品の価格高騰などの物価上昇のほか、高齢者世帯や夫婦共働き世帯の増加を背景に、外食や総菜など調理食品への支出志向が高まっていることなどによるものと認識」と発言した。
安倍氏は2018年1月の参院予算委員会でも、「2人以上の世帯のエンゲル係数は2005年を底に上昇傾向にありますが、これは物価変動のほか、食生活や生活スタイルの変化が含まれているものと思います」と答弁。ネット上では《「エンゲル係数」の上昇は「生活スタイルの変化」か?》《外食や調理食品への支出でエンゲル係数が上がるのか?》などと意見が飛び交った。