鬼怒川温泉の渓谷に張り付く巨大廃墟群を探る…残された「バブル遺構」が物語るかつての栄華

公開日: 更新日:

 2025年は「昭和100年」にあたる。かつて日本を沸かせた昭和のバブル期。当時の遺構が今も各地に残っている。そのひとつが、栃木県日光市の鬼怒川温泉にある廃虚群だ。節目の年に、その現状を探った。

  ◇  ◇  ◇

 鬼怒川温泉は江戸時代初期から300年以上の歴史を持ち、都心からのアクセスの良さで知られる。日刊記者が訪れたのは1月下旬。正午過ぎに特急列車が鬼怒川温泉駅に到着すると、降車した観光客がぞろぞろと温泉街に繰り出し、街はにぎわいを見せていた。駅前には土産物屋、飲食店、おしゃれなカフェなどが揃っており、子ども連れやカップルが楽しそうに歩いていた。

 街のほぼ中心を流れる鬼怒川には、険しい渓谷に沿うように瀟洒なホテルが軒を連ねている。

 中心地こそ温泉街らしい雰囲気だが、街の北部に近づくにつれ徐々に人通りや店が少なくなる。駅から北に2キロほど進むと突如として姿を現すのが、ホテルの廃虚群だ。川を挟んだ対岸には営業中のホテルが並ぶ。その一方で、廃虚は外壁が黒ずみ、窓ガラスが割れ、建物の一部が崩壊。コントラストを描いている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  3. 3

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    茨城県知事の異常な県政を朝日も毎日も報じない不思議…職員13人が自殺?重大事件じゃないか!

  1. 6

    立憲民主党の凋落は自民党以上に深刻…参院選改選組が国民民主党に露骨なスリ寄り

  2. 7

    小芝風花&松坂桃李は勝ち組、清野菜名は貧乏クジ…今期ドラマ「トップコート」所属俳優の泣き笑い

  3. 8

    阿部寛「滑舌問題」はクリアできそうだが…新日曜劇場『キャスター』で国民的俳優が試される“唯一の心配事”

  4. 9

    浜田雅功の休養の裏で着々と進む松本人志との"今夏ダウンダウン完全復帰計画"…プラットフォームに本腰

  5. 10

    誰トク?広がる地方私大の公立化…見送られた千葉科学大は「加計学園」が運営撤退も大学存続