歴史的転換点に立つ大阪市の喫煙規制(1)路上喫煙防止条例改正案が成立、来年1月から市内全域禁煙化
歴史的転換点に立つ 大阪市の喫煙規制<1>
大阪市が新たな取り組みに乗り出そうとしている。27日に閉幕した市議会で「大阪市路上喫煙の防止に関する条例の一部を改正する条例案」が可決、成立した。これにより令和7年1月から市内全域で路上喫煙が禁止されることになる。国が製造、販売を合法化している商品の使用を市内全域(225平方キロ)という広大なエリアで制限するというのだから異例の措置である。
■目的は「国際観光都市にふさわしい環境美化」
目的は明白だ。条例の第1条に<市民等の安心、安全及び快適な生活環境を確保するとともに、国際観光都市にふさわしい環境美化を推進することを目的とする>とうたっている。
来年開幕予定の大阪・関西万博に合わせた環境整備が中核であり、受動喫煙防止が目的となっていないのは見過ごせないポイントだろう。そうなると、市の責務が注目される。第3条にはこう記載されている。
<本市は、この条例の目的を達成するため、市民等への啓発、市民等の自主的な活動の支援、分煙施設の整備その他路上喫煙の防止のための施策を実施するものとする>