“パー券裏金”疑惑で揺れる二階派から脱会者…自民党の「派閥瓦解」がついに始まった
安倍派は浮き足立ち、幹部が右往左往
安倍派は裏金疑惑の“本丸”だ。それにもかかわらず、塩谷座長以下、「5人組」の集団指導体制は、誰もが責任逃れに終始し、右往左往。対応が後手後手だ。5日も松野官房長官は会見で「政府としての立場でお答えを差し控える」を連発。事務総長の高木国対委員長も何も語らずだった。
安倍派若手議員のパーティーが昨夜、永田町近くで開かれたが、幹部はほとんど姿を現さず、取材はシャットアウト。安倍派の混乱ぶりがよく分かる。
「幹部連中はどこまで深刻に受け止めているのか。派内は浮足立っている。ずっと総裁派閥だったのでポスト目当ての寄らば大樹で人数が増えたが(現在99人)、派閥のイメージが悪くなれば、この先はポロポロこぼれていくだろう。特に選挙が弱い人は『このまま安倍派にいたら大変』となりかねない」(安倍派関係者)
ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「かつて派閥には、会長が総理総裁を目指すという大義がありましたが、それが完全に崩れ、営利集団に変わった。メリットもなくなり、逆に『派閥』と聞くだけで汚いイメージになってきた。2000年代初頭に派閥の弊害が問題視され、無派閥を選ぶ人が増えたことがありました。今回も無派閥が増えるかもしれません。派閥崩壊の第一歩になるのではないか」
石破元幹事長が先週、インターネット番組に出演した際、「法律に違背するなら政治集団なんて解散したらいい」と吠えていたが、菅前首相も含め、無派閥議員はニンマリだろう。