メルシャン(キリングループ)大塚正光社長(1)入社2年目の姫路支店でアサヒ「スーパードライ」の猛攻に
アサヒの攻勢に対し、「負けるものか!」と、大塚の負けん気に火がつく。駅前繁華街で繁盛している他社ビールの取扱店をターゲットに、毎夜のように訪問を繰り返す。その結果、ほぼ全店をキリンへと切り替えていった。支店の上司やメンバーをはじめ、多くの関係者を巻き込んで達成できたことが、大塚の仕事術での原点となった。
この頃は規制緩和が進み、定価販売の酒販店から、売価の安いディスカウンターやスーパーへと、家庭向け販売の中心が変わっている時期でもあった。 (つづく)
(経済ジャーナリスト・永井隆)