衆院選で自民が圧勝するなら…防衛関連の株価が動く可能性
衆院選挙がスタートした。自民党は統一教会、裏金問題など逆風下にある。総裁選では、各候補者は自民党の常套手段で党内野党のように振る舞い「政治改革」などを主張したが、離党する動きはなかった。過去から学んだ「政権」の魅力だろう。「クリーンな政治」を掲げた公明党でさえ、自公連立を解消せず自民党と選挙協力である。
立憲民主党は、都知事選で離党し無所属で出馬した蓮舫氏が裏金問題を取り上げ、幅広い支持を狙ったが、自民党の支援を受けた現職の小池氏が圧勝した。すなわち、政治家が思うほど有権者にとり「裏金問題」は重要ではないようだ。
経済情勢は自民党に有利に思える。財務省は4~6月期の全産業の経常利益は前期比6.6%増、2四半期連続の増益とした。企業の収益性を示す売上高経常利益率も9.7%と過去最高の水準で、家計の所得環境の改善による内需の持ち直しが企業収益を下支えしているという。
■「景気は緩やかな回復基調」だけに…
9月分の景気ウオッチャー調査(10月8日公表)では、9月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差1.2ポイント低下の47.8となった。家計動向関連DIは、飲食関連が上昇したものの、サービス関連などが下がったことから低下。内閣府は「景気は、緩やかな回復基調が続いている。先行きについては、価格上昇の影響等を懸念しつつも、緩やかな回復が続くとみている」とまとめられていた。