日銀が「異次元緩和」を総括…12年に及んだ“壮大な社会実験”はやはり失敗だったのか?
■大規模かつ長期間にわたって継続する場合には副作用をもたらしうる
安倍氏は自信たっぷりに「経済の好循環を全国津々浦々に…」などと言っていたが、好循環どころか、実質賃金は減り続け、欧米との金利差によって円安が進行。異次元緩和が今の物価高、資源高につながる一因になった面は否めない。
導入から約12年。長期間に渡る壮大な社会実験ともいうべき政策だったわけだが、公表された検証結果によると、異次元緩和などの「非伝統的な政策手段」の効果については、「短期金利の操作による伝統的な政策手段に比べ不確実だ」と分析。さらに「大規模かつ長期間にわたって継続する場合には副作用をもたらしうる」とし、今後、採用を検討する際は「副作用を抑制しながら制度を設計していく必要がある」と指摘している。
「経済にプラスの影響をもたらした」「わが国経済がデフレではない状態となることに貢献した」と評価する面もあるものの、成否を端的に言えば「失敗」だったということではないのか。SNS上でもこんな投稿が見られる。