著者のコラム一覧
姫田小夏ジャーナリスト

中国・アジアを身近に捉える取材に取り組む。中国ウオッチは25年超、中国滞在経験も長い。アジア・ビズ・フォーラム主宰。日刊ゲンダイでの連載などをもとに「ポストコロナと中国の世界観 」(集広舎)。

大阪・西成には1泊100万円超の民泊が登場 中国人経営者が次々参入狙い

公開日: 更新日:

「経営者は中国人ですが、人を泊まらせて商売する気は毛頭ありません。本当の目的は、日中間の往来を可能にする経営・管理ビザなんです」

 吉川氏によれば「同ビザを新規取得の際、中国人は申請書に山ほど業務内容を書き込むが民泊もその一つ」だという。また行政書士I氏によれば「1泊100万円にしておけば、数人泊まれば帳簿上の売り上げは立ち、ビザ更新要件の一部を満たすことができる」という。

 一方、大阪市が発行する違法民泊かどうかを見分けるための「適法民泊シール」については「私は見たことがない」と吉川氏は続ける。

「この4月からは留学生がドッと入ってきます。万博もあります。大阪では宿の確保が喫緊の課題になっていて、カラオケ居酒屋の中国人経営者たちも民泊事業にシフトしようとしています」

 他方、前出の日本人投資家H氏はこう話す。

「民泊は普通の住宅地では難しい。スーツケースをゴロゴロ引いて、どこの誰だかわからない人が来られるのは誰だってイヤなもの。もともとドヤ街で、周りも皆が民泊経営をやっている西成なら、問題を最小限に食い止められるかもしれませんが……」 (つづく)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 2

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  3. 3

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  4. 4

    大阪万博パビリオン建設は“24時間体制”に…元請けの「3月中には完成させろ!」で危惧される突貫工事の過酷労働

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  2. 7

    吉村府知事が語った大阪万博の「魅力」に失笑買い話題騒然!地方局TV情報番組で売り込み発言も具体性ゼロ

  3. 8

    金利上昇を資産運用に取り入れるなら…安定の定期預金、妙味は「銀行業ETF」

  4. 9

    確率2%の抽選で10万円で永住権を手にした在米邦人が語る 7億円「トランプ・ゴールドカード」の価値

  5. 10

    不二家、コージーコーナーも苦戦…街からケーキ屋が減っているワケ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 3

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 4

    “路チュー”に続き所属タレントの書籍予約トラブル…STARTO社福田淳社長は「自分ファースト」!?

  5. 5

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  1. 6

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 7

    プーチンだけが丸儲け…米国&ウクライナ会談決裂にニンマリのロシアが描く青写真と警戒心

  3. 8

    注目される日銀の出口政策…次は時価約74兆円のETF(上場投資信託)の出番だ

  4. 9

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  5. 10

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?