著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

日本の政治家はヨーロッパの「複雑怪奇」にあしらわれた

公開日: 更新日:
ノモンハン事件。ソ連軍との戦闘のため、モンゴル領内を進む日本軍兵士=1939年7月(C)共同通信社

 昭和という時代に、日本とソ連の関係は基本的には仮想敵国であったのだが、一皮むけば隣国としての交流も図らなければならなかった。これまで見てきたように、日本は太平洋戦争の末期には、ソ連を仲介にしてアメリカ、イギリスなどの連合国との講和を進めるといった奇策まで考えていた。結局、ソ連に…

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