著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

太陽を1週間見つめ、当日は少量の飲酒をし兵隊検査を受けると…

公開日: 更新日:
徴兵検査=1931年4月16日、東京・牛込区役所(日本電報通信社撮影)

 1960年代である。東南アジアの某国に対して、日本側が経済援助を行うことになった。日本側の代表団がその国を訪問して、経済閣僚や企業家グループの要人と打ち合わせを行った。そのグループに日本の動きに詳しい経済専門家がいて、援助の中には戦争時の埋め合わせも含めるようにさりげなく主張し…

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