著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

不平士族と国粋主義者の反乱 明治のテロは大きく2つに分けられる

公開日: 更新日:
米国大統領グラントに謁見した特命全権大使岩倉具視、副使木戸孝允、大久保利通(右端)、伊藤博文、山口尚芳ら(1872=明治5=年1月25日、サンフランシスコ)/(C)共同通信社

 明治初期のテロについて話をしていきましょう。明治10年代から明治22年まではテロの時代でした。いろいろな形のテロがありましたが、大きく分けると2つです。

 一つは不平士族(武士)のテロです。明治政府が発足して新しい政治体制を作っていきました。既存の幕藩体制が解体されること…

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