特定危険指定暴力団「工藤会」構成員激減の背景…2008年のピーク時の20%以下
「構成員減少の要因には、暴排条例により、シノギがやりにくくなったことや構成員の高齢化なども考えられますが、警察、司法が一体となった工藤会への包囲網が功を奏したと思われます。ですが、構成員が減少しても、暴力性は変わらない。当局の警戒心が解けていない一端を垣間見たのが、幹部である田中幸雄被告が関与したとして、殺人罪などで逮捕、起訴されている『王将フードサービス』の元社長が本社前で殺害された事件の裁判です」
昨年、京都地裁は裁判員に危害が加えられる恐れがあるとして裁判員裁判の対象から除外することを決めた。
「3年前に福岡で逮捕後に京都府警に移送する際も、田中被告を乗せたSUVは防弾仕様。600キロ以上に及ぶ道中は8台の車両が前後を挟む異例の厳戒態勢でした。工藤会が今なお、危険な組織であることを物語っています」(前出の記者)
警察は引き続き工藤会の動きを注視しているという。