「戦力外」川上と再契約した中日・落合GMの“勝算”
本人は「自分でも不思議な感じ」と話したが、そりゃそうだろう。10月の戦力外から一転、再契約となったのだから。
19日、中日は川上憲伸(38)の再入団を発表した。年俸は今季の6000万円から、半減となる3000万円。川上はこの日の入団会見で、一度はプロゴルファー転向も考えたことを明かし、「先月は『引退会見を』と言われたが断ってよかった。転校しそうで、しなかった感じ」とはにかんだ。
川上は前フロントが戦力外と判断。それが落合GMが就任するや出戻りだ。
「川上が一度クビになったのは、6000万円という高年俸がネックになったからです」と、中日OBがこう解説する。
「前体制時は、基本年俸に出来高を上乗せして査定していたケースがあった。川上の場合はそれだった。しかし、今季はわずか1勝に終わり、人件費削減を掲げる球団の方針に引っ掛かった。前フロントの川上に対する温情がむしろ、裏目に出たといえます」
落合GMはこれまでの評価や体制をことごとくひっくり返している。大幅な人件費削減はもちろん、フロント刷新もしかりだ。クビにした川上と再契約したのもその一環だろうが、ここ2年で4勝の右腕をわざわざ呼び戻す勝算はあるのか。