権藤博氏が落合GM査定に「好き嫌いでやっている」と疑問符
■らしくないやりかた
「このチームは何位だったの? 勝てば、当然、上がる。でも、下がるときは下がる。それって、不思議?」
中日・落合博満GM(59)の言葉である。
ごもっともだ。今季の中日は12年ぶりのBクラスとなる4位に沈んだ。主催試合の観客動員も97年のナゴヤドーム開場以来、初めて200万人を割った。信賞必罰。落合GMの言うように、選手の年俸に厳しい査定が下されても仕方はない。プロとはそういう世界。異論を挟む余地はないのだが、しかし、である。
では、荒木雅博(36)が40%ダウンの1億2000万円で、なぜ、井端弘和(38)が88%ダウンの2300万円なのか。今季の荒木は105試合の出場で打率.222、0本塁打、19打点。対して井端は100試合の出場で打率.236、1本塁打、18打点。どちらも著しく精彩を欠いたとはいえ、残した成績はほぼ同等だ。ちなみに、守備での失策数も荒木の7に対して井端は6である。
もちろん、細かに査定していけば、勝利への貢献度などで多少の違いが出たとしても、2人の来季年俸に約1億円の差がつくほどではなかろう。井端が手術明けということを差し引いてもだ。例に出して申し訳ないけれど、こちらも25%の大幅ダウンとなった控え捕手の小田の年俸は2700万円。井端はそれよりさらに低いわけだから、落合GMがいくら「戦力外ではない」と言ったところで、井端に納得しろというのはムリな話。本人が退団の道を選んだのも理解できる。