また物別れ…選手会のせいで買い叩かれるマー君の“無残”
楽天・田中将大(25)のメジャー挑戦はいつ決まるのか。
日本野球機構(NPB)の担当者が米ニューヨークまで足を運びながら新入札制度(ポスティングシステム)成立に向けた交渉は物別れに。週明けの電話会談で仕切り直すことになった。
大リーグ機構(MLB)からは入札の上限を20億円に設定する案も提示されたというから、米国側がいかに入札額を低く抑えようとしているかが分かる。
NPBの井原事務局長は、「(合意の)タイミングを失った」と話している。合意の「タイミング」は、これまで2回あった。1回目は11月2日のNPBとMLBの電話会談、2回目はNPBと選手会の事務折衝が行われた11日の後だ。この時点でNPBと選手会が足並みをそろえ、米国サイドの提案にうなずいていれば、少なくとも「20億円」ということはなかったはずだ。
米国でオーナー会議がスタートすれば彼らが入札金をさらに下げようとしてくるだろうこと、それが15日に始まることを、NPBと選手会は前もって知っていた。にもかかわらず、それまでに米国側の提案を受け入れなかった。
選手会なりの主張があるにせよ、そうやって時間をかけて言いたいことを言った結果、米国から出てきた提案は日本側にとって見るも無残なシロモノ。結果として、田中の価値をおとしめたに過ぎない。交渉が長引けば長引くほど、田中は買い叩かれることになる。