新入札制度は泥沼もイライラなし 周囲が驚くマー君の“達観”
「つい最近、ある球界OBがマー君に連絡を取った。新入札制度がメジャー側に差し戻され、先行きが不透明な泥沼状態。電話に出るような心境じゃなかろうと携帯電話の番号を押したら、すぐに明るい声が返ってきた。ダメ元でついでに食事に誘ったら、『その日は○○賞の表彰式で東京にいますんで、ぜんぜん問題ないです』とこれまた二つ返事だったそうです。普通、今の状況を考えたら、食事どころじゃないだろうに、と誘ったOBの方が驚いていた」(球界関係者)
■球団社長と会談もメジャー挑戦の話は出ず
22日、楽天の田中将大(25)が仙台市内の球団事務所で立花球団社長と会談。注目された今オフのメジャー挑戦についての話は出ず、「今シーズンお疲れさまでしたという言葉と、現状で社長が知っていることを聞きました」(田中)。立花社長によれば、「制度が決まったら、そのうえで彼の意見を聞いて、球団としてどうするかを判断したい」とメジャー移籍の意思確認すらしなかったというから、報道陣の方が「一体、どうなっちゃうんだよ」と気を揉むことしきりだった。
米国の報道では、MLB(大リーグ機構)からの提出待ちとなっている入札制度の修正案は案の定、日本にとっては厳しいものになりそう。合意寸前だった、入札額1位球団と2位球団の中間の金額が日本の所属球団に入る、という新入札制度は、「落札球団が入札した金額の30%から40%を払う仕組み」になる可能性も指摘されている。
だったら、エースを売る意味がないと、楽天が田中の入札そのものを白紙に戻す可能性だってゼロじゃない。田中にイライラが募ってもおかしくないが、本人は「なるようになる」と達観しているのかもしれない。この精神力が、シーズン24連勝を支えたのだろう。