リオ五輪金有力・萩野公介の前にに立ちはだかる入江陵介
実力ではまだ及ばないのか。競泳のアジア大会を含む代表最終選考会を兼ねたジャパン・オープン2日目が行われた昨20日。男子100メートル背泳ぎで一歩及ばなかったのが、次代のエースこと萩野公介(19)だ。勝ったのは52秒69の好タイムを叩き出した入江陵介(24)。萩野は53秒39で2位に甘んじた。
リオ五輪で金メダルが有望視される萩野は、いまや日本競泳界のトップスターだ。北島康介の時代が終焉(しゅうえん)し、ファンもメディアも新たなスターに飢えていたところに、高校生ながら出場したロンドン五輪の400メートル個人メドレーで銅メダルを獲得。一躍有名人となり、大会スポンサーに名乗りを上げる企業が雨後のタケノコのごとく現れた。
それが背泳ぎでは入江の牙城を崩せない。昨年の日本選手権100メートル背泳ぎこそ萩野が制したものの、その後は入江に水をあけられっぱなし。かつて入江は「いつまでも同じ人がトップに君臨していては競泳界がダメになる」と話していたが、だからといって簡単に世代交代を許す気もない。
この日、敗れた萩野は「なかなか調子が上がらない。次のレースに向けて頑張ります」とガックリ。大会前は転戦による疲労で体調を崩し、体重が3キロ落ちた時期もあったという。それでも負けは負け。
リオ五輪の前に、まずは打倒入江だ。