中島のオリックス入りに隠された代理人ボラス氏の“思惑”
「本人以上に代理人の意向が大きかったようですよ」
米代理人関係者がこう指摘する。中島裕之(32=前アスレチックス)のオリックス入りだ。
中島は5日の記者会見で、「チーム(オリックス)が優勝を目指して変わろうとしていると聞いて、自分が貢献したいと思った」と決断の理由を話したが、そもそも本人は阪神入りを希望していたという。それがなぜ、急転直下で関西のライバル球団になったのか。
一説では「オリックスが阪神の提示額(4年15億円)を上回る4年20億円という巨額オファーを提示したから」という声もあるが、代理人を務めるスコット・ボラス氏(62)の「したたかな計算」も隠されているといわれる。前出の関係者が言う。
「中島のオリックス入りは明らかに同じ代理人が扱う鳥谷(阪神)を意識したものだったと思います。鳥谷は米メジャー移籍を目指しているものの、交渉は難航中。仮に、鳥谷が残留して中島も阪神入りなら、遊撃、サード、二塁のどのポジションでも2人がかぶる可能性がある。代理人としては『顧客のバッティング』は避けなければならない。そのために、ボラスはあえて中島にオリックス入りを勧めたのでしょう」