3試合打率5割 巨人・大田の“主砲覚醒”を他球団はどう見た
「昨年の後半あたりから中堅方向を意識するようになって、課題だった変化球への対応はだいぶ進歩している。でも問題はもうひとつある。『インコース』です。これまでの打撃を見ると、ここがまだからっきし。内角をうまくさばけない限り、原監督が何を言おうが、マスコミがどんなに騒ごうが、だまされません」
確かにこの日の本塁打と二塁打は、いずれも外角だった。まだ紅白戦。ミスターが視察していたこともあり、まさか味方投手が花を持たせてくれたわけではないだろうが、大田の“バカ”当たりを、少なくとも他球団は冷静に見つめているようだ。
今年初めの系列紙のインタビューで「泰示が4番を奪う2015年になったら。7番、8番を打ってるようではダメ。それなら補欠」と話していた原監督も実は半信半疑なのではないか。ある球界関係者がこう言うのだ。
「巨人の補強はまだ終わっていないって話です。原監督が『長打力のある外野手』と『先発投手』を球団に要望していて、水面下でまだ調査を継続していると聞いています。昨年末に強打のグリエルを取り逃がしたことも一因でしょう。外野のレギュラー有力候補の長野とアンダーソンは手術明けのため、現在二軍調整中。そういう事情があるとはいえ、いまだに打てる外野の外国人を探しているということは、大田の覚醒を完全には信じ切っていないのではないか。もし助っ人外野手なんて入ってきたら、大田は『チャンス』を失うことになるでしょうから」
キャンプからオープン戦までは強化指定でも、開幕後となれば話は別。いつ新たなライバルが出現するとも限らないのが巨人であり、原監督のやり方である。大田が生き残るには、このペースで打ち続けるしかない。