記録分析のプロ解説 黒田が米で勝ち越せなかった2つの理由

公開日: 更新日:

 63試合の結果は8勝43敗。勝てなかったのは当然のことで、最多勝2回のバーランダー(タイガース)でさえ1勝30敗(同じく最近5年間の援護点2点以下の成績)にすぎないのだ。黒田が79勝79敗と勝ち星が伸び悩んだのは、味方の得点不足という外因が浮かび上がるのだ。

■常に緊張を強いられる守備陣

 では、なぜ黒田が投げると打線が沈黙するのか。それは投球スタイルという内因と無縁ではないと思う。「動くボール」のツーシーム、カッター、スプリットを低め左右へ散らし、打たせて取るのが黒田の持ち味。それは初登板のヤクルト戦で披露されたとおりで、ボール半個分バットの芯を外す魔球はこれからも他球団の脅威となるだろう。

 しかし、動くボールはキレを欠いた日は絶好球に変わる。ストレートより球速が落ちるため狙い打ちされるのだ。メジャーに行ってからカーブを使わなくなったことが僕は気に入らない。チェンジアップを持たずタイミングを外す球がないため単調。ピンチに強打者を迎えても打たせて取る配球を変えないため、守る側は常に緊張を強いられ、野手は疲労感を覚える。この欠点が野手の攻撃リズムを狂わせ、打撃意欲を低下させていた可能性を指摘したい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 7

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 8

    雑念だらけだった初の甲子園 星稜・松井秀喜の弾丸ライナー弾にPLナインは絶句した

  4. 9

    「キリンビール晴れ風」1ケースを10人にプレゼント

  5. 10

    オリックス 勝てば勝つほど中嶋聡前監督の株上昇…主力が次々離脱しても首位独走