6回まで完全の阪神岩田 7回に崩れた理由を「達成者」が解説

公開日: 更新日:

 やっぱり奇跡は起きなかった。

 阪神岩田は昨21日のDeNA戦に先発。六回までは抜群の制球で相手打者をあっさり料理。本人も完全試合を意識し始めたであろう七回を迎えると、先頭の石川を2ストライクと追い込みながら3球目に死球を与えて大記録の夢は消えた。この死球で気落ちしたのか、中軸3人に連打を浴びて2失点で降板。阪神は八回に3番手福原が同点弾を浴びるも、九回にゴメスが勝ち越しの2点適時打を放って勝った。

 この試合をテレビで観戦していたのが、東映(現日ハム)時代の1971年(対西鉄戦)に完全試合を達成した高橋善正氏。記録を逃した左腕についてこう語った。

「岩田はパワー系の投手ではない。キレがあってコントロールがいい日によく好投する。この日がまさにそうだったが、石川の死球で緊張が緩み、梶谷の左前打で気持ちが切れたのだろう。それまで完全できても、七回というのは打者にとっては3巡目の対戦で目が慣れてくるし、投手は疲れと記録を意識して制球を乱す頃。やられるならこの回だと思って見ていましたよ。完全試合というのは、相手打者にとっては打てそうな投手がよく達成する。私の時も、遊びで覚えたスライダーを西鉄の打者が早打ちしてくれたんです。三振1つに球数86球だったことを覚えています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動