まだ1勝の阪神藤浪 3連勝ハム大谷との「決定差」克服できず
鳥谷の逆転2ランで連敗を6で止めた阪神だが、先発藤浪に不安が残った。
21歳の誕生日に連敗ストッパーを託された右腕は、この日も五、六回にスタミナが切れた。甘いコースを野間、松山に長打にされ、勝ち越されて七回で降板した。
初回には左前打で出塁の丸を無警戒。楽に盗塁を許すと、六回には田中のバント処理をミス(記録は内野安打)。七回には、1死一塁から安部の投ゴロを捕り、何を慌てたのか二塁ベース右側へ高い送球。鳥谷が腕を伸ばしてどうにか捕球し、体勢を崩しながら一塁へ送球したものの併殺は取れなかった。
スタミナ不足や未熟なフィールディングのほかに、走者に対する意識の低さなどは、いずれも藤浪の課題とされていることだが、今も改善されていない。某球団のスコアラ―がこう言う。
「藤浪の課題は真剣に取り組めばすぐに修正できるものばかり。高校時代からストレートが速く、しかも多彩な変化球で打者を手玉にとってきたので、守備練習やクイック、牽制球など、細かいことをおろそかにしてきたのだろう。それにしても、プロ3年目になっても、自分に足りないもの、苦手なことを克服できないというのはどういうわけか。メジャーへ行ったダルビッシュや田中という高卒の先輩投手だけでなく、同級生の大谷とも決定的に違うところです」
これで阪神のエースになれるのだろうか。